「役に立つ・仕事で使える」数学の知識5選【理学部数学科修士卒が語る】

こんにちは。大学院では株価の計算式を研究していたハルです。

数学、得意ですか?(唐突)

大学での教職課程・塾講師のバイトにて、「数学って将来何の役に立つの?」という疑問に日々対面してきました。

外資コンサルの経験+6年間の数学専攻の経験から、「この数学知識は、将来役立つよ」という答えをお教えします!

期待値・分散

期待値

仕事だけでなく日常生活においても、期待値の考え方は大切です。

期待値の考え方を説明するために、ギャンブルを例にあげます。

ギャンブル例

  • 【ギャンブルA】参加費300円、0.00002%の確率で1億円が手に入る
  • 【ギャンブルB】参加費9万円、1%の確率で100万円が手に入る

「ギャンブルAは宝くじ」「ギャンブルBはがん保険」を、それぞれ簡易表示したものになります。

期待値について知っていれば、これらのギャンブルは「やればやるだけ損するしくみ」だと分かります。

例では損するのは参加費(お金)ですが、時間・労力がムダになる場合もあります。

「自分が支払うものに対して、十分な恩恵が得られるか?」という思考が、損しない人生への入り口です。(以下記事もあわせてご覧ください)

「モノ言う株主」の村上世彰氏も、投資対象の期待値を重視しています。(著書より)

分散

期待値について理解できれば、「分散」についても知っておきましょう。

当ブログではインデックス投資(投資信託を長期保有する投資手法)を推奨しています。(運用結果は以下記事参照)

以下の投資対象のうち、どちらのリスクが大きいと思いますか?

  • 日本国債(個人向け国債)
  • 新興国株式(中南米・東南アジア・中東への投資)

「新興国株式」の方がリスクが大きいです。理由は株価の分散が大きいからです。

分散を一言で表すと、「データの変動の振れ幅」といえます。

分散が大きいほど、「損をする可能性」も「得をする可能性」も大きくなることを表します。

「自分がどの程度のリスクを取れるのか?」を考える際に、非常に役立つ考え方です。

引用: https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/detail/?ID=JP90C000F7H5

新興国株式は、非常に振れ幅が大きいです。

論理演算

プログラミング経験のある方なら、「AND(かつ)」「OR(または)」について説明不要かと思います。

ただ文系出身・非エンジニアの方でも、上記の考え方は知っておくべきです。

例えば「過去に自社サービスを利用した女性に向けて、ダイレクトメールを作成する」仕事を行うとします。

その場合「過去に自社サービスを利用した」AND「女性」の顧客に刺さるような、文章を考える必要があります。

よくあるケースとして、 「過去に自社サービスを利用した」OR「女性」 を想定した文章になってしまうことがあります。

そうすると必要以上の情報を載せてしまい、本来のターゲットには分かりづらい文章となります。

「対象がANDなのかORなのか」考える習慣は、あなたの仕事をより論理的にします。

逆・裏・対偶

「お金持ちは、ボランティア活動をしている」というデータがあるとします。

しかし「ボランティア活動をする人は、お金持ち」ではありません。

その根拠は「逆・裏・対偶」の考え方にあります。

以下の定義において、P(お金持ち)・Q(ボランティア活動)とします。

すると元々の主張は、「P(お金持ち)⇛Q(ボランティア活動)」と表せます。

定義

  • 【逆】Q⇛P(ボランティア活動をする人は、お金持ち)
  • 【裏】Pでない⇛Qでない(お金持ちでない人は、ボランティア活動しない)
  • 【対偶】Qでない⇛Pでない(ボランティア活動しない人は、お金持ちでない)

図で表すと、上記のようになります。

ここで大切なのは「対偶のみが、必ず正しい」ということです。(元々の主張が正しい場合のみ)

この場合ですと「ボランティア活動しない人は、お金持ちでない」という主張のみが正しいと言えます。

ビジネス系YouTuberの流行により、多くの自己啓発系の動画に触れられる様になりました。

彼らは逆・裏の主張を、あたかも正しいように主張することも多いです。(流行りのビジネス書でも見かけます)

動画・書籍だけでなく上司に対しても 、「これって本当に正しい?」という批判的思考を持つことが重要です。

批判的思考は、人生の成功に役立つそうです。

平均値・中央値

日本全体の年収において、平均は440万円・中央値は360万円といわれています。

「平均」「中央値」の違いについて、ご存知でしょうか?

平均・中央値の定義

  • 【平均】データを足し合わせ、データの個数で割った値
  • 【中央値】データを小さい(or 大きい)順に並べ、真ん中にくる値

引用: https://clabel.me/incomes/24345

上記は日本全体の年収分布グラフです。(横軸:年収、縦軸:人数)

年収600万以下の範囲に、大きく人が偏っていると分かります。

年収分布のような「一部の外れ値(例:超お金持ち)が、平均を大きく引き上げる」データも少なくありません。

「庶民のリアルな年収」を知りたい場合は、平均よりも中央値が適切なのです。

まとめ

  • 期待値で「どの程度の恩恵を得られるか」、分散で「どの程度のリスクを取れるか」を考える!
  • ある主張に対し、対偶のみが正しくなる。裏・逆の主張に惑わされるな!
  • 平均・中央値は異なる値。中央値で調べたほうが、適切なデータもある!

参考文献

  • 村上世彰『いま君に伝えたいお金の話』 幻冬舎 (2018/9/5)