【書評】橋下徹『実行力』『交渉力』『異端のすすめ』を読んで気付いた「リーダーの資質」

こんにちは。ハルです。

大阪府知事・大阪市長を勤め上げた、橋下徹さんの新著が発売されました。

去年5月に発売された、『実行力』の続編となっています。

先月発売された『異端のすすめ』に続く新刊ラッシュです。一ファンとして、非常に喜ばしく思います。

彼の著書には「強いリーダーになるには」というエッセンスが、ふんだんに盛り込まれていました。

特に面白かった上記3冊について、解説します!

実行力

著者がリーダーとしてこだわってきたことは「実行力」だと言い切ります。

「大阪市役所をぶっ壊す!」と市長選挙で言ったがため、”周りは敵対モード”で大阪市長に就任しました。

そのような状況で、実現不可能と言われた「大阪都構想住民投票の実施」「行政組織・財政改革」を実行に移した経験が語られています。

~比較優位の思考~

「上司が自分の提案を聞いてくれない」と嘆く前に、”上司の思考回路”を知る必要があります。

著者が意思決定をする際には、「比較優位」の思考を重視したそうです。

比較優位の思考では「現状や他の案を比較し、どれが一番マシなのか?」で考えます。

著者は提案を受ける際、最善案・対極案・中間案を求めて、問題点を比較したそうです。

この考え方が最も顕著になるのは、選挙ではないでしょうか。

第二次世界大戦を勝利に導いた連合王国の首相、チャーチルはこう言いました。

「選挙とは、今の世の中の現状でロクでもない候補者たちの中から、誰に税金を分配させたら、一番マシかを消去法で選ぶ行為のことだ。」

”完璧な選択”にこだわらず、「よりマシな方の問題点には目をつむる」心づもりが大切なのです。

(無難な選択をした結果、全然ダメだったというケースもよくあります。)

交渉力

交渉の本質は「話をまとめる力」です。

「自分の要望をいかに整理できているか」「要望の優先順位ができているか」

このような事前の準備が、交渉成否の9割以上を占めるのです。

著者の政治家経験だけでなく、

「弁護士として、反社会勢力とのケンカ交渉」「トランプ・金正恩にみるギリギリの駆け引き」

などのエピソードからも、”交渉のお作法”を学べる本となります。

~譲れないラインを明確にする~

交渉は”相手との闘い”と思われがちですが、実際は”自分との闘い”です。

自分の要望を整理・分解し、”譲れないライン”以外は諦める」覚悟が求められるからです。

知事就任直後の、”一番大変だった予算交渉”でもこの考えは活かされました。

当時の大阪府は財政破綻寸前であり、予算案の改善が新知事となった著者の役割でした。

「ルールに基づいていること」が第一である公務員にとって、前知事の予算案をそのまま認めるのが慣例だったそうです。

(ルール上は前予算案でも問題なく、「余計な仕事を増やしたくない」が本音だと推察されます)

「予算を見直す」を譲れないラインとして設定したおかげで、著者はタフな交渉・脅しにも動じなかったといいます。

「大阪が大変になる」という職員に対し、著者は”具体的かつ根拠を示す”よう求めたそうです。

異端のすすめ

本書では「チャレンジを続け、自身の限界を突破する生き方」が推奨されています。

現在の日本では、若年層に厳しい就労環境となっています。

そうなると組織の構成員ではなく、個人としての生き方が問われるようになります。

どのような働き方をするにしても、「最大の熱量を持って行動すること」が納得できる人生に重要ではないでしょうか。

~部下は自分のようにはできない~

部下を評価する際には、「部下は自分と同じようにはできない」と気を付けなければなりません。

この言葉を端的に表わすのが「名プレイヤーは名監督になれない」でしょう。

(組織の評価軸において)自分が「できる人」であるために、上司の役割を果たしているのです。

「できない人」の気持ち・つまずく部分が分からないのは、ある意味当然です。

そのため部下を評価する基準作りにおいて、以下の要素を盛り込みます。

  • 部下の目線に立った「がんばれば到達できる、一歩先の目標」
  • 上司の主観ではなく、段階分けされた「評価の見える化」

なお「明らかにおかしい」上司の指示は、聞かなくていい場合がほとんどです。